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Prof. El-Sayed Moustafa Ibrahim Galila :: Publications:

Title:
Anti-Candida albicans egg yolk immunoglobulin (anti-CA IgY) inhibits the adhesion of C. albicans and C. glabrata to dentures
Authors: Y. Kamikawa, El-Sayed M. Ibrahim, T. Nagayama, Y. Kodama, R. Sakamoto, N. Maeda, K. Sugihara
Year: 2008
Keywords: Not Available
Journal: the 81st annual conference of the Japanese Society for Bacteriology, Kyoto, Japan
Volume: Not Available
Issue: Not Available
Pages: 167
Publisher: Not Available
Local/International: International
Paper Link: Not Available
Full paper Not Available
Supplementary materials Not Available
Abstract:

 2008年3月24日から26日にかけて京都市で開催された日本細菌学会総会で、鹿児島大学医学部・歯学部附属病院口腔顎顔面センターの上川義昭助教(写真左、右はゲン・コーポレーションのE.M. Ibrahim氏)は、鶏卵抗体を用いて口腔カンジダ症を予防する研究について発表を行った。 Copyright(c) Nikkei Business Publications,Inc. All Rights Reserved  2008年3月24日から26日にかけて京都市で開催された日本細菌学会総会で、鹿児島大学医学部・歯学部附属病院口腔顎顔面センターの上川善昭助教(写真左、右はゲン・コーポレーションのE.M. Ibrahim氏)は、鶏卵抗体を用いて口腔カンジダ症を予防する研究について発表を行った。 この抗体は、Candida albicansの標準株に対するニワトリ卵黄抗体(IgY)で、種鶏供給企業であるゲン・コーポレーション(岐阜市)が作製した。上川助教はこの抗体を、強い接着性を持つカンジダ真菌と共存させることで、カンジダの接着力を阻害することを明らかにした。 具体的には、義歯の一般的な材料であるメタクリル酸メチルでできたチップのウェルに、0mg、2.5mg、5mgの鶏卵抗体と、5×107のカンジダ真菌とを入れたところ、抗体が真菌に結合し、用量依存的にメタクリル樹脂への接着を阻害することが分かった。また、ヒトの咽頭上皮のセルラインを用いた試験、およびマウスを用いたin vivo試験でも、抗体がカンジダ真菌の口腔上皮細胞への接着を阻害することも確認した。抗体は、C. albicansに対するものだが、抗真菌薬に対する耐性株の出現が問題となっているC. Glabrataの接着を阻害することも確認できた。 カンジダは常在真菌で、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者や高齢者など、免疫が低下したときに感染症を引き起こす。皮膚や口腔、性器などに感染する表在性カンジダ症と、皮膚深部、肺、消化管などが侵される深在性カンジダ症とがあり、治療には、細胞膜を阻害するポリエン系抗真菌薬、エルゴステロール生合成を阻害するアゾール系抗真菌薬、細胞壁合成を阻害するキャンディン系抗真菌薬、DNA合成を阻害するピリミジン系抗真菌薬などが使われるが、このうちポリエン系抗真菌薬は副作用が強く、またアゾール系抗真菌薬は薬物代謝酵素P450を阻害するため、他剤との併用が問題となっている。  これに対して、鶏卵抗体を用いてカンジダ真菌の口腔内への接着を阻害し、口腔カンジダ症を予防しようというのが、上川助教の研究のコンセプトだ。「口腔カンジダ症は、再発を繰り返す人がおり、義歯に付着したカンジダがその原因になっている可能性がある。義歯や口腔内への付着を防げば、口腔カンジダを予防できるだろう。鶏卵抗体なら安全で、安価に量産できるので、入れ歯の洗浄剤や機能性食品などの形で利用できるだろう」と上川助教は説明する。ゲン・コーポレーションでは既に商品化を視野に開発を進めており、提携先を探しているところだという。鶏卵抗体は、これまでにピロリ菌やミュータンス菌などに対するものが商品化されているが、新しい用途を見つけ出した格好だ。(橋本宗明)

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